バランス
頭で考えるとバランスは取りにくい
頭で考えること、思考は極論になることが多い。
世の中には、良い、悪いとはっきりと区別できるものばかりではありません。
例えば体にいい食べ物があったとして、そればかり食べたら健康になるかといえばそうでもありません。
運動が体にいいからといって滅茶苦茶にやればいいかというとそうではありません。
ある一定の範囲内ならいいものでも、増えすぎると悪くなります。どんなにいいものでもタイミングが違えば邪魔なものになります。
何事にも程ほどでバランスをとらなくてはいけません。
Don’t think!Feel!
ではこのバランスをどのようにとるかというと感覚です。
感覚というものは体からの情報を統合したものです。
体というのは動的平衡を保っていて、それが保たれていると心地よい、もしくは何も感じないということになります。
不快な感覚はこのバランスが崩れている時に起こります。
体は今欲しいものが入ってきた時には心地よいと感じ、必要でないと時に入ってきた時は不快に感じます。
体の水分が少ない時には水がすごく美味しいですが、ずっと飲んでいるともう飲みたくないとなるのです。
どんなに美味しいものでも度がすぎると美味しくなくなります。
必要な時に必要な分だけあることが体にとっては重要で、必要以上のものは毒となるのです。
毒となるのか栄養となるのかは感覚でしかわかりません。
科学は否定しないが、科学の限界があることも知る
科学的であったり、論理的であることが正義とされる世の中ですがこれらは行き過ぎる可能性を秘めています。
それらに対してストップをかけるのは感覚です。
曖昧で客観性のないものですが、自分にとっては絶対です。
ただ、感覚も使わなければ衰えてきます。
その衰えた感覚を取り戻すためにはブレイクスルーが必要です。
ブレイクスルーをするためには、やってみるしかありません。
その動機の一つは思考です。
考えて、納得したから先へ進もうとできるのです。
感覚だけが全てでも、思考が全てでもありません。
それもバランスです。
カイロプラクティックでは機能神経学という分野があります。
その中で重要視しているものは左右の大脳のバランスでありそれぞれが協調して働くことです。
論理脳と言われる左脳、感覚脳と言われる右脳、これらのバランスが崩れると様々な障害が出ます。
発達障害やADHD(注意欠陥・多動障害)は右脳と左脳のつながりがうまくいっていないことから起こります。
そして、それらは左右のバランスをとることで改善していきます。
身体感覚を取り戻す
バランスは働きすぎるものにはブレーキをかけ、働かないものには促進していい妥協点を見つけることです。
最近の世論は極端になりすぎることがあります。
それは現代人の感覚が鈍くなってきているからではないでしょうか。体を動かすことや、自然を感じることが少なくなってバランス感覚というものがなくなってきているように思います。
思考は一度に一つのことしか処理できません。しかし、感覚は一度に多くの情報を処理することができます。
目の前のことに対しては最善でも、大きな目線で見ると最悪ということはあります。
たまには、体を感じたり、自然を感じたりすることが今の世の中には必要なのかもしれません。