安定することと、不安定に向かうこと
身体は適応し省エネを目指す
私たちの体はエネルギー消費を抑えようと努力しています。
よく使う機能はすぐに使えるようにして間にある余計な作業を省こうとします。
反射というのはある刺激に対しての一定の反応でこれはエネルギー効率を高めていった結果です。
有名な実験でパブロフの犬の実験がありますが、これは犬に餌を与える際にベルを鳴らすということを一定期間続けていると、ベルを鳴らすだけでヨダレを垂らすようになるというものです。
これはベルが鳴るということと、餌がもらえるということが結びついたからである。
最初はベルの音は何も意味を持っていなかったはずですが、ベルが鳴った後に餌が出てくるということが毎回続くと
「ベルの音=餌」
という回路が脳内で完成したのです。
これによってベルは何の意味がある?と考える必要がなくなり、その考えるエネルギーを消費しなくて良くなるのです。
私たちの体はこのような無数の反射によってできており、それらは無意識の中に溜め込まれています。
こうやって私たちの体は周りの環境に適応していくのです。
一定期間同じ環境にさらされると、自然と様々な反射が作られていきます。
新しい環境に入った時、最初は疲れてしまいます。
しかし、それが時間とともに最初ほど疲れなくなってくるのは、意識を介さずとも勝手に体が反応してくれるようになるからであり体が勝手に動いてくれるからです。
こうやって体はエネルギー効率を良くしよう、安定しようとしていきます。
余ったエネルギーは次へのために
ここで、問題が出てきます。
私たちの周りの環境は常に変化をし続けています。
安定しすぎるとこの周りの変化についていくことができずに体がおかしくなります。
つまり私たちは安定を手に入れつつ、不安定に立ち向かっていかなければならないのです。
エネルギー効率が良くなって、余ったエネルギーを不安定に立ち向かうエネルギーに使う必要があるのです。
不安定に立ち向かうのはエネルギーがいります。
そのために安定するのです。
企業でも安定だけを求めてしまうと衰退します。
「一難去ってまた一難」
私たちは安定している暇はないのです。
不安定に向かうことで強くなる
楽なるために安定するのではなく、常に同じ分のエネルギーを違うものに使っていけば私たちの能力は拡大し続けます。
安定だけで同じ刺激ばかり入ってきては脳の機能は低下していきます。
不安定の中に進んで行くために、エネルギー効率を良くすること、新しいことにチャレンジし続けることが自分の体のためでもあるのです。