ストレスの種類
3つのストレス
ストレスは生きていく上で必要なものですが、身体の許容量を上回ると害となると前回のブログでお話しました。
今回はストレスの種類についてお話いたします。
ストレスの種類には大きく分けて3つあります。
- 生体力学的ストレス
- 化学的ストレス
- 精神的ストレス
順番に説明していきましょう。
1.生体力学的ストレス
これは体にかかる力による負荷です。例えば外傷やオーバーユース、不良姿勢などです。
カイロプラクティックに来られる方はほとんどがこれらの原因で痛みや症状が出ていると思っています。確かに間違ってはいないのですが全てではありません。
2.化学的ストレス
食べ物や薬物、大気汚染や体の内部で作られ代謝排泄されなかったものもこれに当たります。
これらの多くが少しづつ体を蝕んでいきます。薬を飲み続けることによる副作用や小麦を食べ続けることによる慢性的な炎症状態(これについてはまた別に詳しく書きます)になり内臓系に悪影響を及ぼします。その内臓の影響が筋肉や関節、神経系に影響を起こします。
3精神的ストレス
ストレスと聞いて思い浮かぶのはこれではないでしょうか。人間関係や仕事での悩み、トラウマなど過去のショックな出来事も精神的ストレスになります。
これらすべてのストレスに関して言えることは自分が対応できる少量だったら必要なのですが、大量に一気にかかる、もしくは少量が長期にわたってかかることによって体にとって悪影響を及ぼします。
本人の自覚しないストレスは危険
特に少量が長期にわたった場合本人はストレスだと気づいていないことも多く、体の変化もじわじわと起こるため見逃されがちです。
症状が出た頃にはかなり長期にわたって負荷がかかっていることが多く、本人の体自体がそのストレスに適応してしまっているので治していくに時間がかかり困難になります。
生体力学的ストレスでは外傷やオーバーユースは分かりやすいですが、日常動作のクセや姿勢による負荷は気づきにくいです。
化学的ストレスでは強い薬物や毒性のあるものに対する体の反応は分かりやすいですが、常用するような血圧の薬や加工食品、小麦などによる体の影響は長い年月摂取し続けて体を蝕んでいるので、まさかそれが原因だとは思いません。
精神的ストレスも大きいショックは覚えているし傷ついた瞬間もわかるのでわかりやすいのですが、他人に言われる日々の小さい暗示や自分の思い込みなどはストレスだとは感じていません。
ですので、ストレスで一番怖いのはいい奴のふりをして入ってきて長い時間をかけて体を変化させていくものが最も厄介です。
体には恒常性と言って体を一定で保とうという働きがあります。
長い時間かけて変化してしまった体は、そのストレスがかかることを標準としてしまい、いい方に変わろうとしても最初はその変化自体を嫌い、抵抗しようとします。
何かを変えようと思った時にこの抵抗があるときに止めてしまい変われないということがよくあります。
変わることの最初は少し苦痛
ですので、その時は今体が変わろうとしているのに抵抗していて、しばらく続ければ良い方の標準へと変わると思っていれば何とかその抵抗期をやり過ごすことができるのです。
クセを抜いていくデトックスのような期間が必要だということです。
そして、障害を考える時には3つのストレスがあるということを認識して、それぞれの視点からアプローチをかけることでよりよく改善させることができます。
姿勢が悪いのは運動不足や普段の不良姿勢だけでなく、食べ物の影響でお腹の調子が悪くなれば腹筋を収縮させ前かがみになります。
また下肢の筋肉は腸と関連が強いのでそのような影響もあるかもしれません。
精神的なストレスは交感神経を優位にさせ闘争・逃走反応を引き起こし体の屈筋を緊張させます。
私たちの仕事は体にアプローチをかけアドバイスをすることしかできません。
3つのストレスに対応したり減らしたりすることができるのは患者さん本人しかいません。
ですのでこのようなことが体に影響を及ぼすということを知っていただいて生活を改善していただきたいのです。