能力を最大化させるのを邪魔しているもの
スポーツにおいて選手が大切にしているのはパフォーマンスの向上であり、自分の能力を最大限に発揮することです。
そのためにきついトレーニングを行い最大値を上げたり、変な癖を抜いていく作業を行います。
間違ったフォームや連動性が低い場合、うまく力を伝えられないために筋トレの効果を最大限活かせない、一定の部位に疲労が溜まりやすいなどの不具合が起こります。
仮に100の力を出さなければならない時に、全身の連動性が高く、くまなく機能している場合100箇所から1ずつ力を出せば疲労しずらい上に、動きになめらかさが生まれます。筋肉や関節にかかる負荷も少なくなり怪我のリスクも下がります。
これが、半分しか機能していない場合100に力を50箇所から出すこととなり、負担は倍に増えるわけです。実際には一定の部分に負荷が集中するので1箇所が10も負担している状態もあるわけです。代償動作が出ている状態です。
実際にこのような状態はほとんどの人に見られ、それを調整することで一気にパフォーマンスが向上します。
パフォーマンスを発揮するのに必要な機能
私たちの体は運動の最中、関節や筋肉、筋膜などのセンサーからくる情報を中枢(脳や脊髄)で瞬時に処理し適切なパワーを発揮できるようになっています。
しかし、それらのセンサーの異常により情報の処理が異常となり、適切なパワーが出せなくなります。
スポーツにおいて大切なのは適切なタイミングで、適切な力を、適切な量出せるということです。
そのためには①センサーが正常であること、②伝達機構が正常であること、③中枢での処理が正常であることが重要です。1つひとつ少し解説をさせていただきます。
①センサーが正常であること
体には様々なセンサーがついており、動き、痛みや熱、振動、触覚、化学的なものに対して反応するなど私たちが意識的に感じようとも感じなくても常にその情報を中枢に送っています。センサーが異常な働き(過剰に働く、働かない)状態となると中枢ではその情報に対してのアクションをとることとなり、結果異常な働きとなるのです。
②伝達機構が正常であること
神経系は先ほどのセンサーからの情報を中枢に伝える伝達機構です。これが途中で圧迫(例えば椎間板ヘルニアや不良姿勢)されると情報は中枢に届かなくなり、中枢からの情報も筋肉などの末梢に届かなくなります。
また他には骨の位置も力学的な力を伝える伝達機構であり、筋膜なども独自の伝達機構を持っています。
血管も栄養物質や酸素や二酸化炭素を運ぶ伝達機構と言えるでしょう。
③中枢での処理が正常
運動においての中枢での処理は脳で行われる筋肉のプログラミングになります。
これは繰り返しによって強化され、処理スピードも速く、中枢でのエネルギー効率も良くなります。
最初できなかった動きが練習により考えなくても、動くいわゆる体が覚えた状態です。
これにはいい面と悪い面があり、いい面は上記のように自動化されエネルギー効率が良くなることですが、悪い面は悪い癖がつくと抜けにくいということです。
最初にお話ししたように100の力を50箇所でしか出していない場合、どこかで補っている代償という作用が起こっています。この代償の動きをプログラミングしてしまうと①や②の問題が解決した後でも戻ってしまうということが起きてしまうのです。
ですので、いかに悪い癖をつけないかというのが大切になってきます。多くの治療家がいうようにもっとはやく来てくれたらよかったのにという状態です。治っていくのにも時間がかかってしまうのです。
悪い動作の修正に必要な手順
そこでこういった③が異常な状態になってしまった場合の基本的な治療の進め方として
⑴根底にある原因因子の治療
⑵正しい技法による再訓練
⑶新しいプログラムが中枢で自動化されるまで練習すること
このうち⑴が当院で行うアプローチであり、⑵はトレーナーさんや運動指導士さんなどのチェックを受けながら行います。
そして、⑶はご自身で反復練習をするということになります。
カイロプラクティックは痛みが出てからではない
筋トレや練習をする前に自分の機能を正常化した上でトレーニングを行った方がより効率的で怪我のリスクも低くなります。
カイロプラクティックというと痛くなってからいくものという認識が強いようですが、本来は予防医学であり、海外では多くのアスリートがパフォーマンス向上のために取り入れています。
アスリートの方を当院でも診させていただいていますが、本人も気づかないようなところで機能がきちんと使えていないことが多々あります。
ただ、アスリートの方は一般の方に比べて調整に対する反応が良いので結果も早く出る傾向にあります。
スポーツのパフォーマンスの向上に興味がありましたら、ぜひカイロプラクティックもお試しください。