刺激に対して適切に反応するには

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刺激に対して適切に反応するには

神経系の刺激に対する反応の仕方

私たちの体は刺激に対して反応しますが、反応といっても体の中で起こっていることは予測できることと予測できないことに対して違うシステムを使用します。

例えば運動に関して言えば、中枢神経が体をコントロールするための主要なシステムが2つあります。

フィードフォワードシステム

1つは動揺の結果が予測可能な状況におけるフィードフォワードシステム、中枢神経が事前に立てることのできる戦略です。

スポーツなどで繰り返し、練習をしていると体が勝手に反応するようになります。また、歩行や日常動作は予測可能な状況での運動ですのでこれにあたります。

相手が言うことに対して定型文で返すようなものです。反応は早いですが、相手が思いもよらないことを言った時には対応できなくなります。

フィードバックシステム

もう1つは結果が予測不可能な動揺に遭遇した時の、インプットに対する反応を生み出すフィードバックシステムです。

初めての運動や動き、足を踏み外したり、歩きなれない場所を歩いたりするような馴れない動作などです。

相手がなんていうかわからない状態で、アドリブで返すような状態です。アドリブで返すためには対応できるような柔軟性が必要になります。

インプットとアウトプットが正常であること

これには、神経系の流れが正常であることと、筋肉や関節の受容器が正常に機能している必要があります。

もし、上記のものが正常に働いていない状態ですと正しい情報が中枢神経にたどり着かず、正しい反応をすることができないのです。

フィードバック戦略は神経・筋肉・関節が正常な状態でないといけませんので加齢や、運動不足、筋骨格系の機能障害やサブラクセーションなどがあるとうまく働きません。

すぐ転んでしまったり、足をひねってしまう、少しの衝撃でふらついてしまう、ギックリ腰などはこれがうまく働いていないために起こります。

さらにもう一つ、反応開始には時間がかかるために中枢神経は無意識に筋を緊張させて筋肉のトーンを保つことによって、予測不可能な動揺に対する防御の第一線として働かします。

つまり筋肉の過緊張は過剰な反応を生みますし、筋肉の弱化は反応の遅延を生みます。

反応の遅延は深部組織(関節包や靭帯)の損傷の要因となります。

一般的にはこれらの戦略的な複雑な組み合わせによって正常な機能が発揮されます。

正常なフィードフォワードシステムを作り上げるためには、正常なフィードバックシステムが必須です。

異常なフィードバックシステムは間違った運動プログラムを中枢神経に作り上げることになり、間違った運動プログラムは偏った筋肉や関節の動きを招きます。

そうなると、さらにフィードバックシステムは異常になります。

こうして負のスパイラルとなっていきます。

カイロプラクティックでは異常なフィードフォワードシステムを壊し、正常なフィードバックシステムに戻します。

あとは患者さん自身が、体に刺激を入れてあげること、つまり動くことです。

起こってしまったことを正すこと、さらにはこれから起きようとすることを正常化する、つまり予防することこそカイロプラクティックの本来の形です。

痛くなってからカイロプラクティックを受けるのではなく、痛くならないようにするために受けることが大切です。