元々一つであったもの

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要素還元主義的な考え方

首が痛くてと訴えてこられる方に検査をしてみると、実際首には問題はなく別の部分の問題で首に症状が出ていたなんてことはよくあります。

これは全然不思議でもなんでもなくて、首だと思っているところは人間が便宜上区別しただけであって本来の体からすると関係がないのです。

こういう思考は良くもあり、悪くもあるのです。

要素還元主義のメリット

例えば病気になり手術が必要のなった場合、できるだけ正常なところは傷つけずに異常な部分だけを取り除きたいわけです。こういう時にはどこがどのような働きをしていてどこに影響を強く及ぼすのかを知っていないと、全体を取り替えるということにもなりかねません。

これによって症状から原因を推測したり、どこの部分に障害が出ているのかを推測したりすることもできます。

こういうふうに身体をどんどん細かく要素に分けていって、その要素の機能がわかれば人間全てが理解できるというような考え方を要素還元主義といい、この考え方が現代科学の基礎になっています。

この時に元々一つであったものを、分類する必要が出てくるのです。この分類する際に、見た目や機能といったさまざまな分類方法が出てくるのです。

首というのは一般的な見た目による分類ですので大雑把な区別でしかありません。

要素還元主義のデメリット

しかし、ここには大きな問題があって、全ての要素がわからなけばならないということです。

車や電化製品などは全ての部品の要素がわかっているのでこれらの成功例です。

車の修理工の方は車の要素を知っていて、原因を特定しその部分だけを修理することで直すことができるのです。

しかし、人間や自然はより複雑でまだ全ての要素がわかっていません。

今わかっている要素の中で考えるのです。

一般の方が身体について知っている要素と、専門家が知っている要素では差があります。

一般の方でも闇雲にやっていたら治ったとかいうこともあるかもしれません。しかし、多くの場合専門家に任せた方が、労力や時間も使わなくて済むのです。

思考にも関係する

さて、このような要素還元主義的な考え方は私たちの思考にも浸透しています。

全てを分割して、区別をするわけです。

男と女、大人と子供、日本とアメリカのようにステレオタイプを作り出すのです。

現代社会において私たちは、じっくりと一つのことを観察して理解するという時間はなく、瞬時に判断するためにステレオタイプを利用します。

それは区別や差別を生みます。そして、何か問題が起こった時にその区別された集団ごと悪いとするのです。

これは私たちが無意識に行っていることであります。

要素還元主義的な考え方によって割と多くの問題を解決することができます。

それによって、この思考方法が正しいのだとなってしまうことは大変危険です。

論理的思考なんていうのも、こういう思考方法によって生まれます。

私たちはそのような思考方法にとらわれているということを自覚して、ブレーキをかけられるようにしなくてはならないですし、その思考をするのであれば要素のことを全て理解しているのかどうかを問わなくてはならないのです。

全体論的考え方

要素還元主義に対するものとして、全体論というものがあります。

全体の示す性質は、部分(要素)の総和を超えるという考え方です。つまり私の身体を全て分解してもう一度つなぎ合わせても私は再現できないということです。

ある要素が一定の集団になるとその要素にはなかった機能や現象が出ることがあります。これを創発といいます。

人間の心なんかもそうですが、私の細胞が筋肉や内臓を作り、それらが私を作りその結果、心という現象が誕生するのです。ですので、分解して要素に分けていっても心はどこにもないのです。

全体論は要素還元主義に対抗するような形で生まれてきたものですから、要素還元主義では説明できないことやうまくいかないことが増えてきたからでしょう。

お互いに足りない部分を補い合う

しかし、それは要素還元主義の全てを否定するものではなく、補完するものだと考えます。

一つの完璧な理論というものは存在しません。

それは、言葉が持つ限界ではないでしょうか。言葉を一つ定義すると、そこには相反するものが生まれます。

それは元々一つでうまくバランスをとっていたものをわかりやすく分けただけに過ぎないからです。

東洋の考え方では陰陽のバランスがとても重要視されます。

陰と陽という相反するが、一方がなければ一方が存在しないというものです。

考え方は人それぞれで、自分の思考の癖というものがあります。心地いい考え方。

それは自分にとって正しいのであって、他人にとって正しいのではありません。

論理的思考が強く出過ぎると、反発として感情論が爆発します。

やじろべえのようなバランスです。

細部を見れる目と全体を見れる目の両方が必要です。

 

 

この記事を書いた人
濱口貴洋

日本で数少ないWHO基準のカイロプラクター。
東京で修行を積み、地元高知に戻って自然との共存をモットーに、地元に根付いたヘルスケアを提供しています。

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